2025年6月21日夏至:共感が社会を変える
“熱く”なりそうな2025年の夏
2025年6月21日11時43分、夏至を迎えます。
夏至は、1年の中で最も日が出ている時間が長くなる日。
明るい時間が増えることで、自然と活発に活動できる時期です。
もうすでに、全国的に真夏日の箇所は多く、猛暑日を観測している場所もあります。
暑さ対策には気をつけつつ、エネルギーに乗って活動をしていきましょう。
感情が高まりが社会に与える影響
社会で活動していく上で、感情は不可欠なものです。
感情があるから「全体にとってより良いもの」を求め、成長することができます。
この夏以降の1年くらいは、「感情的な影響」はいつもより強まりそうです。
「感情的」というと、ヒステリックになる人や激昂している人をイメージすることも多く、「悪いもの」と言われてしまうこともありますが、感情豊かに暮らすことは幸せな人生の一つのポイントなので、イメージや言葉に惑わされないようにしたいところです。
この夏以降に活発になりそうなのは、例えば喜んでいる人がいたら、全く関係のない人でもそれを一緒に喜ぶとか、悲しんでいる人がいたら、その人のために何かをしてあげたいと思い、それを実行に移す人が増えるとか、そんな感じのことです。
自分とは関係のない誰かの感情であっても自分のことのように共感し、自分のことのように対応する。
そんな出来事が増えそうです。
「感情」は、自分自身が今何をどう捉えているかを知るためにバロメーターです。
他の人にはわからなくても楽しんでいるとか、喜んでいるとか、自分自身がしっかりと捉えるようにしましょう。
また、感情は誰かと状況を分かち合うための大切な情報です。
一緒に喜べることで、日々の喜びは格段に増えますし、一緒に悲しむことで、その悲しみに対応する方法をたくさん得ることができるでしょう。
そう言った多くの人の感情が、社会を動かすことになりそうです。
感情で相手をコントロールしようとしない
「感情的」な人が嫌がられる理由は、主にネガティブな感情を使って相手をコントロールしようとする場合が多いからです。
もちろん、感情的になっている時、特に怒ったり泣いたりしている時、すべての状況が相手をコントロールしようとしているわけではありません。
その時一瞬感情が高まることはだれにでもあることです。
しかし、大体の人は「泣けば相手はいうことを聞いてくれる」「怒れば相手はいうことを聞いてくれる」と潜在的に学習していて、無意識に「相手をコントロールするために」怒ったり泣いたりしてしまうのです。
この潜在的な感覚は、ほとんどの人が持っているのです。
ほとんどの場合、成長と共に「感情的になっても相手をコントロールできない」とも学習するので、日常的に癇癪を起こしたり泣いたり怒ったりする人は減っていきます。しかし、潜在的には持っているのです。
単純に怒りたくなった、泣きたくなった時ではありません。「自分の感情を相手にぶつけたくなった」時、無意識に「相手をコントロールしようとしている」と認識してみましょう。まずは理解することが大切です。
ただし、感情を使って相手をコントロールしようとすることは、何も特別なことではなく、そして悪いことでもありません。
例えば、相手からプレゼントをもらった時、喜んでみせると思います。相手にわかるように喜びを表現するでしょう。
自分が喜びを表現することで、相手も喜んでくれることがわかっているのです。
プレゼントをくれた相手に喜んでほしいから、ちゃんと相手にわかるように喜びの感情を表現するのです。
子どもにおもちゃをあげた時、子どもが無言で無表情でも夢中で遊び始めたら、ああ気に入ったんだな、喜んでくれているんだろうなと想像することができます。
相手が大人だとしても、理解できるはずです。しかし、ちゃんと相手にわかるように表現するのは、自分の側にも「相手にこう思ってほしい」という希望があるから。
自分がどんな感情を見せれば、相手がどんな感情を抱くのか、多くの人は理解しているので、「相手にこう感じて欲しいから、こう表現する」そんなことは、当然のこととして行っていることです。
問題が発生してしまうのは、自分が求めていた感情が返ってこない時。
求めていた感情が返ってこない時、ネガティブな感情は湧きがちです。
そんなとき、「自分は相手をコントロールしていたみたいだ」と立ち返ってみてください。
相手をコントロールしようとして、けれどできなかったから悲しくなっているのかもと考えると、出来事はまた違った見え方になっていくはずです。
内なる感情の軸を整える
この夏以降の1年くらいは、社会生活の中での感情のやり取りをたくさん体験することになりそうですが、その軸となるものは、当然自分の感情です。
誰かが喜んでいる時、自分が一緒に喜ぶのは「その人が喜んでいるから」であり、その出来事は重要ではないかもしれません。
誰かが悲しんでいる時、それが知らない人であってもその出来事の内容を見て、一緒に悲しむことになるかもしれません。
同じ出来事であっても、誰の感情であるかで共感できる場合とできない場合があるでしょう。
同じ人の感情であっても、出来事によって共感できる場合とできない場合もあるでしょう。
感情の話は、「正しさ」と対極のものです。誰もがそれぞれに、それぞれの感情を持っているので、どれも「その瞬間のその人にとって」正しいものなのです。
自分の感情は自分だけのものであり、同じように他の人たちの感情は、それぞれのもの。
一致することもあれば、一致しないこともあります。
自分がこう思ったから相手にもこう思ってほしい、多くの人にそう思ってほしい、そんな気持ちが湧いた時、相手がどう思うのかも自由であることをちゃんと思い出してください。
相手から、こう思ってほしいというエネルギーを感じた時、自分がどうするかは自分の自由であることを思い出してください。同時に、相手が「あなたにこう思ってほしい」と思うのも自由だということを思い出してください。
いつでも心は自由なのです。
自分自身も相手の気持ちもどちらも重要
2025年の全体のテーマとして「バランスを取る」があるのですが、夏の期間は「自分と他の人とのバランス」が一つの大きなテーマとなりそうです。
この夏至の期間、人とのやりとりも増えそうですし、感情的なやりとりも増えそうです。一方で、自分自身をしっかりと見つめる時間が重要であるタイミングでもありますので、本当の意味で自分のことも相手のことも尊重することが大切になりそうです。
相手のためだけに何かをするのではなく、自分のためだけに何かをするのでもなく、
どちらかだけが一方的に合わせるのではなく、お互いがちょうどいいところを探してバランスを取る。
何をするにしても、誰との関わり合いにしても、その感覚を忘れないようにしましょう。
自分以外のもののために何かをしようとするのはとても尊いことです。
喜んでいる人の喜びを共有する、悲しんでいる人に寄り添う、困っている人を助ける、そういった優しい感情が、社会を良くしていくでしょう。
しかしそれは自分の感覚を失って、ただ他の人の感情に従って乗せられていていいものではありません。
誰を助けたいか、誰に寄り添いたいか、どんな事情を理解したいか、自分自身の心に従って選択するときでもあるのです。
私たちの世界は、大きな転機を迎えています。
誰かの言うことに従っていく時代から、個人個人が自分の選択をする時代へ。
誰かが守ってくれる時代から、個人個人が己の責任をまっとうする時代へ。
そして個人個人が責任を持ち、共存する社会を構築する時代へ。
高い志と優しい心を併せ持ち、素晴らしい世界を作っていくことになるのです。