バケットリストについて
バケットリストとは?
バケットリスト(bucket list)とは、「死ぬまでにやりたいこと」リストのことですです。
英語のバケットは日本語で言うと棺桶のことを指し、「棺桶リスト」と呼ばれることもあります。
「棺桶に入る前にやっておきたいこと」をリスト化するわけです。
日常生活を送っていると、「やりたいこと」より「やらなくてはいけないこと」が優先されがちです。
そして、やりたいと思っていたことはどんどん忘れられていってしまいます。
また、思いついたことや考えたことは結構すぐに忘れてしまいます。
そうして死ぬ間際になって、それは後悔となってしまいます。
「いつかやりたいこと」の「いつか」を忘れないように、いつでも意識しておくように書くのがバケットリストです。
バケットリストの作り方
準備
好きなノートとペンを用意します。なんでも構いません。
お気に入りのカードでも良いでしょう。カードは無くさないようにまとめておきましょう。
お気に入りの蓋付きの缶などを用意して、その中にやりたいことを書いた紙を入れていってもいいでしょう。
スマホやタブレット、PCなどを使うのも良いでしょう。
いつでも見ることができる、いつでも追加できるようにしておきましょう。
書き方
書き方に指定はありませんし、制限もありません。
むしろ「自分にはなんの制限もないとしたら、何をするか」をどんどん書いていきます。
自分は健康で体力にあふれ、有り余るほどお金を持っていて、どれだけでも好きなことができます。
さらには、誰かから反対されることは一切なく、むしろどんどん応援してもらえる状況です。
制限は一切なく、あるのは自分の気持ちだけです。
最初は100こを目標にして書いていくと良いでしょう。もちろん数にも規定はありません。
「○○したい」でも「○○する」でも大丈夫です。
一つずつバラバラでもいいでしょう。
書いていてワクワクする方法で書きましょう。
バケットリストは定期的に見返すと、できたこと、まだできていないけどやっぱりやりたいこと、やらなくてもいいやと思うことなどができてきます。
できたことにチェックをつけると楽しさが増します。
やらなくていいと思ったことは消してもいいですし、そのままにしておいても良いでしょう。
消した項目を再度やりたいと思ったら、また書きます。
バケットリストの書き方事例
☞漠然としていても具体的でも良い。書きながらどんどん具体的にしていっても良い。
☞できそうなことでも、絶対無理と思うことでも良い。
☞絶対無理と思うことが書きにくい場合は、できそうなことから書いて広げていくと良い。
☞順番などは考えず、思いついたものから書いていく。
☞ワクワクしながら書く。考えているとワクワクしてくることを書く。
- 登山をする(どこでもいいから「登山」がしたい、してみたい)
- 富士山に登る(一部でも具体的に)
- 冬の富士山の山頂まで登る(より具体的に。今の自分には難しそうでも書く)
- 冬の富士山の頂上でコーヒーを飲む(行動をどんどん具体的に。その情景を思い描けるくらいに)
- 2月の富士山の山頂で、日の出を眺めながらコーヒーを飲む(さらに具体的に)
- 今年中に一度登山をしてみる(すぐにできそうなこと)
- ○○山(一番いきやすい場所)に登ってみる(取り組みやすそうなこと)
- スポーツ用品店に登山グッズを見に行く(すぐできる楽しそうなこと)
- 登山の動画やキャンプの動画を見る(すぐできる楽しそうなこと)
バケットリストの書き方ポイント
できるかできないかではなく、やりたいことを書く
自分は完全に健康で活力に満ち溢れ、莫大な資産を持ちそれを自由に使え、周りからは全てを応援されている状態で何をしたいか、と考えていっても、これはできないしな〜と考えてしまうことはあります。
「10万円の高級ディナーを食べたい」と思いついても、同時に「別にそこまで高いもの食べなくてもいいかな」とか、「ポルシェ欲しいな、でもどうせ乗らないしな」「恋人欲しいな、でもめんどくさいことも多そう」みたいな感じで、「何かがしたい・何かが欲しい」と思った瞬間に、それを否定する気持ちが湧くことがあります。
こういう気持ちが湧く人は、長い時間をかけて自分の希望を封じてきた人です。
こんな癖を持っている人こそ、なんでもいいからやりたいことをリストアップしていきましょう。
できるできないは問題ではありません。
否定する気持ちが湧いても、まずは思いついた望みを書き出し、「そう思っていること」を自分自身が知ることが大切なのです。
まずは「ポルシェが欲しい」と紙に書いてみて、やっぱり違うなと思ったら消せばいいだけです。
書いてみて、所有したいわけではなくて乗ってみたいんだと気づいたら、試乗ができる場所を調べてみて乗ってみてください。乗ってみたら、満足するかもしれないし、やっぱり自分のが欲しいと思うかもしれないし、別の車に乗ってみたいと思うかもしれません。
次の気持ちが湧いたら、それに取り組んでみればいいのです。
そうしていくうちに、かつて雑誌で「ポルシェに乗ればモテる」と書いてあったことを思い出し、本当はポルシェが欲しかったわけではなくて、モテたかったのだと気づくかもしれません。
そんな感じでどんどん自分の真の望みに近づいていくのです。
結構多くの人が望みを望みの状態にする前に封じてしまっています。
それを出すまでには練習が必要な人もいるかもしれません。
まずはとにかく、思ったことはなんでも書いていきましょう。
本当にやりたいかどうかは、書いた後に考えればいいのです。
ただのTO DOリストにはしない
バケットリストは「やりたいこと」を書き出していくのですが、「できることリスト」や「やらなくてはいけないことリスト」になってしまうこともあります。
掃除する、洗濯をする、勉強をするなどなど、書いてはいけないことはありません。
ただバケットリストは、自分は完全に健康で活力に満ち溢れ、莫大な資産を持ちそれを自由に使え、周りからは全てを応援されている状態で何をしたいかをリスト化するものです。
掃除をする、でもいいのですが、なぜ掃除をしたいのか、掃除をすることでどんなものを得られるかなどを考えて、もっと大きな理想として、例えば「美しく快適な部屋に住む」などにするといいかもしれません。
美しく快適な部屋に住むために、部屋の掃除をする、などにすると、ただのTODOリストとは違ったものにすることができそうです。
自宅でホームパーティをする、お客さんに快適に過ごしてもらうために掃除をする、などにしても良さそうです。
「やること」ではなく、「やりたいこと」を書き出し、それに付随してやることを書いていくと良いでしょう。
バケットリストと引き寄せの法則
引き寄せの法則は「当然と思っていることが当然に起こる法則」なのですが、
①自分の願いを正確に把握して、正確に願うこと
②その能力、価値が自分にはあると真に理解していること
この二つが揃っていることで、こうなったらいいながすぐに現実になります。
バケットリストを書いていくことで、①の「自分が本当に願っていること」を正確に把握する能力を育てることができます。
なんとなくやりたいなとかこうしたいなと思っても、時間がないしお金がないし、周りの人に反対されるしもう歳だし、などと思って無理だと決めてしまうことが多くあります。
この「なんとなくやりたいな、でも難しいな」と思っていることの中で、本当にやりたいと思っていることは実は案外少ないものです。
例えば世の中の多くの人がそれを望んでいるからとか、これがあれば幸せになれる気がするからとか、そんな気持ちで望んでいることが結構たくさんあるのです。
やりたいこと・欲しいものをリスト化していくとき、当然「本当は自分が望んでいるものではないもの」も含まれます。
なのですが、どんどん書いて自分の本当に望んでいるものに意識を向けていくことで、本当にいるものとそうじゃないものの違いを理解することができるのです。
「死」という人間には逃れられない時間制限を意識することで、絶対に逃したくないものを浮き彫にする「バケットリスト」は、自分の本当の望みを見つけるのにとても役に立つはずです。
どんどん書いて、できるところからさっさと片付けていくことで、今とは違うものが見えてきます。
単にリスト化して書き出すだけなのに、絶対欲しいと思っていたものが案外どうでも良くなったり、これは難しいと思っていたことが実は簡単にできたり、多くの変化をもたらしてくれることでしょう。
多くの人が持つ「後悔」について
死を目前にしたとき、なんらかの後悔を持つ人は多くいて、調査の結果同じようなことに後悔を感じている人が多くいるとのことです。
自分が死を目前にしたとき、同じ後悔を持つかどうかはわかりませんし、全く別のことを考えるかもしれません。
とはいえ、多くの人が持つ同じような後悔を知っておくことで、自分の後悔を未然に防ぐことができるかもしれません。
多くの人が感じる後悔①時間の使い方
・仕事ばかりしていた
・やりたいことをやらなかった
・家族との時間をおろそかにした
など
後悔の内容はいろいろですが、「自分の時間の使い方」に後悔を感じる人は多いそうです。
仕方がない部分もありますが、「仕事以外のことに時間を使えばよかった」と思う人は多いようです。
多くの人が感じる後悔②人間関係
・家族ともっと過ごせばよかった
・喧嘩したままになった人がいる
・喧嘩した相手を許せばよかった
・会いたい人には会いにいけばよかった
など
人との関係性に対しても後悔を感じる人は多いそうです。
現代だと連絡をすることはさほど難しいことではありませんので、その簡単なことを躊躇した、後回しにしたことを後悔する人は多いそうです。
多くの人が感じる後悔③勇気・決断
・もっと旅行に行けばよかった
・もっと新しいことに挑戦すればよかった
・やりたいことをやらなかった
など
時間の使い方とも同じような内容ですが、こちらは勇気を出せばよかった、思い切ればよかったのように、自分の決断に対しての後悔です。
今この瞬間には、やらない十分な理由があります。しかし死を目前にした時その理由は、単に「勇気がなかった」のだと感じるようです。
多くの人が感じる後悔④なにもしなかった
・家族と過ごさなかった
・仕事しかしなかった
・新しいことに挑戦しなかった
など
できたけどやらなかったことに対して後悔を感じる人も多くいます。
その瞬間は別のことを選択し、別の行動をしただけですが、「やらなかったこと」は、人生の終わりを目前にすると思い出す人が多いのかもしれません。
多くの人が感じる後悔⑤自分らしさ
・好きなことをしなかった
・人の目を気にしすぎた
・自分らしくすることを優先しなかった
「自分らしくいなかった」「自分の気持ちを優先しなかった」ことは、どの後悔にも通じていて多くの人が最も強く後悔する内容のようです。
社会生活を送っていく上で人との関係性はとても大切なものですが、自分を抑えすぎたり、我慢しすぎたりすることは、多くの後悔に繋がりそうです。
人生の最期の後悔を減らすために
死ぬ前にどんなに後悔したとしても、「その瞬間」はそうするしかなかったことがほとんどでしょう。
今まさに「そんなこと言ってもできない」と思っていることが、死ぬ間際の後悔になるわかっていても、できないものはできないのです。
家族のために必死に働いているからこそ、家族との時間が取れないのかもしれませんし、
仕事に必死で取り組み、家族との時間を大切にしているから、自分のやりたいことは何もできていないとなっているかもしれません。
死を目前にした自分が何を後悔するかなんて誰にもわからないものです。わからないから後悔することになるのです。
なのですが、多くの人の後悔には「できたのにやらなかったこと」が多く含まれています。
家族と過ごす時間が少なかったとしても、日々感謝の気持ちを伝えることはできたはず、
仕事に追われていたとしても、毎日少しずつなら時間が取れたはず、など、
きっと簡単にできることほど後悔につながるのでしょう。
できるだけ後悔の少ない人生を送るために、できることは後回しにせずに過ごしたいものです。